食事が体と心を作る:漫画から学ぶ健康的な食生活

前回のブログでは私が自身の体で試した4つの食事法とその効果を記事にしました。

ざっと振り返りますと最大で17kgのダイエット、花粉症の改善、肌や髪質の改善などのプラスの変化があった一方、難治性の風邪の経験、乾燥肌、強い疲労感などマイナスの変化もありました。

“You are what you eat.(あなたはあなたが食べたものでできている)”という言葉を身に染みて感じた私ですが、今回は前回と違ってもう少し客観的な視点で食の重要性についてお伝えできればと思います。

この言葉の持つ意味についてより詳しくお伝えできたらと思います。

なお、客観的な情報に努めたとはいえ最終的には主観も入っております。また、食の選択においては個人で最適解が異なるというのが私なりの答えです。そのため、今回の内容もあくまで参考程度にお読みいただければと思います。

【前提知識】食事は薬にも毒にもなる

食事が原因で様々な健康問題が生じる可能性があることはご存知の方も多いでしょう。肥満症、糖尿病、脂質異常症、高血圧症、歯周病などなど、いわゆる生活習慣病と呼ばれるものです。

「最近腹出てきたなぁ」と呑気なことを言っている場合ではないかもしれません。

例えば以前のブログでもご紹介しましたが、慢性的に過度の飲酒により骨が壊死し、人工関節が必要になった患者さんもいます。他にも糖尿病などの代謝疾患がある場合、怪我をしやすく、治りも遅くなります。

一方で、適切な栄養を摂取することで、体のセルフケア能力が高まり、痛みの軽減や健康の維持につながります。つまり、食事に意識を向けることは、心身の健康にとって非常に重要なのです。

あなたは自分のために何を食べ、何を食べない選択をしますか?

文字面でどんな食事法かイメージできるものとそうでないものがあるかと思います。これらの食事法の紹介はまた別の機会にするとして、今回の主なテーマは「じゃあ実際にその食事法の効果はどうだったの?」というところです。実際のところ、それぞれの食事法で異なる結果が得られたので、その変遷を時系列でご紹介していきます。

食事の影響:関連痛の例

内臓の不調は、体の痛みやコリとして現れることがあります。代表例としては内蔵の関連痛が挙げられます。

代表的な内蔵の関連痛のイラストです。

例えば、肝臓や胆嚢の不調は右肩やみぞおちの痛み、コリとして感じられることがあります。このように内臓ごとに症状の出やすい部位は異なりますが、そもそも内臓に枝を伸ばす神経は背骨に沿って出てくるため、内臓の疲労・不調は背骨まわりのコリや動きの硬さとしても現れる可能性があります。

関節の調整や筋肉をほぐしを受けてもすぐに元に戻ってしまう場合は関連痛の可能性があり、内臓のケアが必要かもしれません。

あなたは新鮮な食材か、腐りかけの食材か

ここまででも耳の痛い話が続いているかもしれませんが、もう少しだけ踏み込んだお話をしたいと思います。これは過去に私と患者さんの喧嘩をした時のお話です。

ブチ・キレ子さん

ちょっと!なんでリハビリを受けているのに、ちっとも良くならないのよ!

若き日の宮森

キレ子さん、結果を出せず大変申し訳ありません。ただ、私がお伝えした日常生活上のご提案は行なっておられますか?水分をとるとか、食事の内容を見直すなどです。かなり食生活が偏っていたので、それが原因で痛みが出やすい可能性があることもお話しさせていただきましたが…。

ブチ・キレ子さん

そんなのやるわけないじゃない!こっちは金払ってんだから早く治しなさいよ!!

若き日の宮森

そうですか…ところでキレ子さんは料理をされますよね?新鮮な食材と、腐りかけの食材があったら、新鮮な食材の方が良い料理を作れるのは当たり前ですよね?

ブチ・キレ子さん

何を当たり前のことを言ってるのよ!腐りかけの食材でなんて料理できるかすら怪しいじゃない!!

若き日の宮森

そうですよね。では、キレ子さんご自身は新鮮な食材か、腐りかけの食材、どちらだと思いますか?

ブチ・キレ子さん

え…。

さて、過去の会話を思い出しながらお送りしました(少々マイルドにしていますが、どの部分をマイルドにしたかはご想像にお任せします)。

どちらのリンゴを口にできそうでしょうか。

どんなに技術があっても、ないものを作り出せないのは整体師でも料理人でも同じだと思います。つまり、その場でどれくらいの結果が出るかは技術はもちろん、目の前の人のお体の状態(料理であれば食材の品質)で限界値が決まると思います。

私のブログをお読みの方は何か症状やお悩みを抱えている方が多いと思いますが、より良い結果を得るために日常生活に気を配り、ご自身のお体の質を高めることは非常に大切だと思います(お体と食材を同列に扱っているつもりはありません。あくまで例え話としてご容赦ください)。

日本の食の現状

私が過去に担当させていただいた患者さんとのエピソードをお伝えしました。食の重要性の一端をお分かりになったと思いますが、しかし同時に、どんなに気をつけていても日本においては知らず知らずのうちに食による害を受けやすいだろうと思います。

一般的に「日本の食=安全」というイメージがあると思いますが、実際はそうとは限りません。日本で認可されている食品添加物の数は世界的に見ても多く、海外では規制されている添加物や農薬が日本では使用が認められているケースもあります。

時に禍々しさすら覚える色の食品・飲料などもあります。

食品添加物や農薬の使用には賛否両論があります。1億人を超える国民の食を日々一定の安全性を担保しつつ供給するためには使用を避けられないものもあることでしょう。さらに現在の法律や制度、国民の健康や政治参加への意識、食料自給率などさまざまな問題が複雑に絡み合って現在の食糧事情があるはずです。

また、食品添加物や農薬が「体に悪い」とされていても、致死量を一度に食すことはありません。とは言え、蓄積の影響は無視できないものもあるでしょうし、人によっては強く影響を受ける方もいらっしゃるはずです。

このような現状で生活していることを前提とし、食材・食品を選ぶときや実際の食事の場面では「いま何を選び、食べているのか」という意識を持つことは大切だと思います。次のセクションから食の選択するためのヒントをお伝えしていきます。

食事法の多様性:大雑把に2つに分けてみる

昨今のトレンド(?)でもある多様性のように、世の中にはさまざまな食事法があります。食事法の背景には歴史、文化、科学(化学)、思想、宗教などが関わっています。私も全ての食事法を知っているわけではありませんし、実践してきたものも4つです(前回のブログをご参照ください)。

以上のような前提をしますが、誠に勝手ながら食事法を非常に大雑把に分けると低栄養系高栄養系に分類できると思います。そしてそれぞれの特徴やメリット・デメリットを知ることで、自分に合った食事法を見つけるヒントになると思います。

低栄養系の食事法の特徴

低栄養系の食事法では使用する食材が穀物や野菜が中心となり、ヘルシーなイメージのものが多いでしょう。また、基本的な考え方は伝統的・自然回帰的なアプローチなものが多いです。

「ヘルシー」なイメージのある食事法がこれに当たります。
  • メリット:カロリーが低く、体(主に消化器)への負担が軽減され、痩身効果やデトックス効果が期待できます。
  • デメリット:長期間続けると栄養不足になる可能性あります。さらに糖質過多になると糖尿病リスクも考えられます。

低栄養系の食事の例として、私が実践してきた食事法は以下の2つです。

マクロビオティック

玄米菜食を中心とした日本の伝統的な食事法です。便秘改善や解毒効果が期待されますが、長期的に見るとタンパク質やビタミンB12など重要な栄養素が不足になることも考えられます。

ファスティング(断食)

一定期間食事を控えることで内臓を休ませます。腸内環境改善や痩身効果がありますが、長期間行うとリバウンドや栄養不足のリスクがあります。数日間全く食事を摂らないものから、16時間食事を取らない間欠的ファスティングなどさまざまな方法があります。

高栄養系の特徴

高栄養系の食事法では使用する食材・食品が動物性食品が中心となり、高タンパク・高脂質のものが多いでしょう。また、基本的な考え方は科学的なアプローチなものが多いです。

 動物性食品の他に乳製品なども摂取する機会が多いでしょう。
  • メリット:高カロリーで体重増加が期待でき、栄養価や吸収効率を重視するため、疲労回復にも役立ちます。
  • デメリット:肥満や高脂血症などのリスク。消化器(肝臓・腎臓・腸など)への負担も考えられられます。

高栄養系の食事の例として、私が実践してきた食事法は以下の2つです。

MEC食

肉(Meat)、卵(Egg)、チーズ(Cheese)を中心に摂取する方法です。高タンパク・高脂質で手軽で外食にも困りませんが、栄養過多になる可能性があります。

メガビタミン

最初のファスティングはとても辛く感じたことを覚えています。

推奨されている栄養素の摂取量の何倍、何十倍もの栄養素をサプリメントなどを用いて摂取する方法です。代謝促進や疲労回復に役立ちますが、肝臓・腎臓への負担が懸念されます。また、極端にやりすぎると経済的な負担になるほか、食材・食品を噛むことが減ってアゴや歯が弱る可能性があります。

食事法選択のヒントは体の状態とタイミング

激痩せ期(左)と激太り期(右)の私

食事法による効果には大まかな傾向があるものの、その程度には個人差があるでしょう。お酒の強さに個人差があるように、栄養素の消化・吸収・代謝にも個人差がありますし、その食事法を選択した時点での個人の体の状態が異なるためです。

おそらくは何も気にせずに出来合いの食品やコンビニ飯、なるべく安い食材・食品を選んで生活してきた方が低栄養系の食事法を選択するとダイエット効果や健康的な感覚を味わえることでしょう。一方、もともと食事量が少ない方や低栄養系の食事法をしてきた方は高栄養系の食事法を選択すると肌や髪質の改善など健康的な感覚を味わえるでしょう。

ただし、急激な変化や特定の食事法の長期的な実践はかえってマイナスになりかねません。これまでのご自身の食事の変遷と現在の健康状態を考慮し、食事法を選択できると良いでしょう。

範馬勇次郎から学ぶ食事との向き合い方

範馬勇次郎はんまゆうじろうとは板垣恵介先生による漫画「刃牙シリーズ」に登場する地球最強生物と呼ばれるキャラクターです。今回の記事では客観的に食事と健康についてお伝えしてきましたが、打って変わって食事との1つの向き合い方として範馬勇次郎の名言をご紹介します。

個人的なおすすめの見どころは1分30秒くらいからです

これは息子である範馬刃牙はんまばきがメカブを「体に良いから」という理由で食べていることを伝え、そして「パックだからいろいろ入っているんだろうけど…」と伝えるシーンです。それに対し、範馬勇次郎はこう答えます。

「防腐剤…着色料…保存料…様々な化学物質。身体によかろうハズもない。しかし、だからとて健康にいいものだけを採る。これも健全とは言い難い。毒も喰らう。栄養も喰らう。両方を共に美味いと感じ、血肉に変える度量こそが食には肝要だ。」

個人的な経験からすると、1つの食事法にハマるとそれだけしか見えなくなり、時にその他の食事法を否定したくなったりもするものです。その時にはこの範馬勇次郎の名言を思い出し、食事に対する1つの向き合い方のヒントにしていただけたら幸いです。

まとめ:健康的な食生活とは

今回は客観的な視点から漫画の名言も通して、食事は体を作る基礎であり、適切な食事は健康的な生活の鍵となることをお伝えしてきました。

もう一度この言葉を思い出してみてください。

健康的な食生活を目指しつつ、時には好きなものを楽しむ。そんなバランスの取れた食生活が、長期的な健康につながるのではないでしょうか。

神奈川県伊勢原市の整体院すいっちではさまざまなお悩みの方に選ばれ、施術させていただいています。ぜひ、以下の画像をタップして当院のホームページもご覧になってみてください。

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