宮森大地の歩み 〜すいっち式五十肩整体ストーリー(前編)〜

「えー!もうずっと長い間、どこに行っても肩が上がらなかったのに1回でこんなに変わるんですか?!すごく肩が上げやすいです!」

「お尻すら触れなかったのに、この間本当に久しぶりに後ろに手を回して下着がつけれたんですよ〜」

「初めは肩よりも手が上がらなかったのに、通っていたら今はもう万歳できますよ!ほら!」

神奈川県伊勢原市、駅から徒歩4分の立地にも関わらず物静かな裏通りの一角に建つ何の変哲もないマンションの一室に、腰痛や坐骨神経痛に悩まされていた方から感動と喜びの声が集まる整体院がある。

整体院すいっちのあるマンションSD-2の外観。伊勢原駅から徒歩4分程度の立地だ。

お客様から喜びの声を聞くたびに、院長の宮森はこう答える。

宮森大地

「五十肩はその都度その都度、適切な時期に適切なアプローチすれば、その場でもしっかりと結果が出るんです。これを続ければしっかりと良くなっていきますから、引き続き頑張っていきましょう(※効果には個人差があります)」

整体院すいっちの院長 宮森大地は今でこそ「五十肩の施術が得意だし、好きだ!」と言えるまでになったが、これに至るまでにはさまざまな道のりがあった。

むしろ、理学療法士として整形外科に勤務していた頃は「また五十肩の患者さんの担当になってしまった…憂鬱だ、仕事を辞めたい」と思うくらいに五十肩の施術が苦手だったのだ。

これは、すいっち式五十肩整体が完成するまでの物語である。

五十肩の苦手なダメダメ理学療法士でした

「おたく、やる気あるのか?リハビリ始めて1ヶ月経つけど全然変わらないんだけど」

2010年、横浜市内の整形外科で五十肩の患者さんに怒られている理学療法士がいた…宮森大地、当時22歳の新卒の理学療法士だ。

「すみません、次回までにもっと勉強してきます」と宮森は頭を下げたが、この言葉で患者さんの怒りは頂点に達したようだった。

「勉強するのは当たり前だ!国家資格持ってるんだろ!まずは少しでも俺の五十肩を良くして見せろよ!全く、卒業するのが早すぎるんだよ!」

患者さんの怒号に宮森は汗だくになりながら平謝りし、とにかくその場を収めた。リハビリ室にいる同僚、先輩、そして患者さんからも哀れみの視線が集まった。

怒った患者さんはその後、診察室でも医師にも怒りをぶつけていたらしい。院内で医師と理学療法士が共有するカルテにはこう書かれていた。

「担当理学療法士の変更を希望」

宮森は自分が情けなかった。何もかもが患者さんの言う通りだった。

勉強をするのは当たり前、結果を出すことが最優先だ。理学療法士という国家資格も、もはや持っているだけ、ただの飾りだった。

もはや飾りとなった理学療法士免許証…この免許証が当時の宮森には重荷ですらあった。

「もう辞めよう、この仕事」

本当に情けないが、そんな風に思うくらいになっていた。

というのも、このようなやり取りは1度や2度の話ではなかったからだ。

五十肩と診断され、宮森が担当した患者さんが1ヶ月以上継続してリハビリをする人はいなかった。

ある人は五十肩が良くならない怒りを宮森に直接ぶつけていた。

ある人は担当理学療法士の変更を申し出ていた。

ある人はリハビリの予約を取っていても無断でキャンセルして2度と来なかった。

ある人は宮森に土下座を要求した(これはさすがに先輩理学療法士がその場を収めたが…)。

医師からは「宮森、しっかりしろ。お前の評判は病院の評判だぞ」とプレッシャーをかけられる始末である。

宮森はもう何が分からないのかも分からない状態だった…勉強しても結果を出せなかったのだ。自分が悪いことは分かっているが、頭の中はもう逃げることしかなかった。

しかし、ある患者さんがきっかけで宮森は五十肩の勉強が好きになったし、すると不思議なほどに結果が出るようになったのだ。

この物語をお読みのあなたがもし五十肩にお悩みなら、もう少し読み進めてほしい。

“六十肩”の患者さん

結果を出せない日々を過ごしながらも、仕事を辞める踏ん切りをつけられずにいた宮森は新たに五十肩の患者さんを担当することになった。

患者さんの名前は星野さん、60代の女性の方だった。

星野さんはとても穏やかな方で「宮森さん、焦らないで、ゆっくりで良いからね。よろしくお願いしますねぇ」と声をかけてくださった。

思い返せば患者さんにこんな言葉をかけていただくのも恥ずかしいのだが、優しい言葉をかけられても宮森は「また五十肩かぁ…今回もダメなんだろうなぁ…」と内心落ち込んでいた。

何回かリハビリを行うも相変わらず結果が出ないままだったが、ある日のリハビリ中に星野さんが穏やかな口調でこんなことを仰ったのだ。

「私は60代だけど、そう言えば“六十肩”って言わないのね。肩は痛いし動きも悪いけど、何だか肩だけ10歳くらい若いみたいね、笑っちゃうわぁ」

卑屈になっていた宮森は(人の気も知らないで何を呑気な…)と最低なことを思っていたのだが、そう言えばなぜ“五十肩”というのか知らないことに気がついた。

そもそも五十肩(四十肩とも言うが)は医学的な正式名称ではない。大抵の場合、医学的には肩関節周囲炎かたかんせつしゅういえんと診断名がつけられる。

星野さんは何気なく仰ったのかもしれないが、この一言が宮森のリハビリを変えるきっかけとなることは、星野さんも宮森も当時は知る由もなかった。

この物語の続きは宮森大地の歩み 〜すいっち式五十肩整体ストーリー(後編)〜でお読みいただけます。

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