
パンも好きだし、チーズも好きだし、甘いものも油物も好きで…食べるものがなくなっちゃう気がする…
SNSや健康関連の書籍で「四毒(しどく)」という言葉を目にする機会が増えてきました。私自身もどうですが、多くの方の体調改善に携わる中で、食事と体調の関係性の重要さを日々実感しています。
今回は「四毒」と呼ばれる小麦・乳製品・砂糖・植物油について、私の体験談などを交えながら詳しく解説していきます。なお、現代の栄養学的な観点で正しいとされている情報を含めていますが、正しさ(効果)は研究結果によって異なります。また、食の選択においては個人で最適解が異なるというのが私なりの答えです。あくまで参考程度にお読みいただければと思います。
もくじ
はじめに
私はこれまで食に関する記事を投稿してきました。健康的な食生活の秘訣:避けたい食材・食品と取り入れたい食事法という記事でも引用しましたが、“You are what you eat.(あなたはあなたが食べたものでできている)という諺があります。

しかし、最近注目されている「四毒」について、科学的根拠はどの程度あるのか、そしてすべての人に当てはまるのかという疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
四毒とは何か?その概要と起源
四毒とは、体内で慢性的な炎症や代謝異常を引き起こすとされる以下の4つの食品群を指します。
- 小麦(グルテンを含む穀物)
- 乳製品(乳糖・カゼインを含む)
- 砂糖(精製された甘味料)
- 植物油(精製されたリノール酸)
この概念は、東洋医学的な「食物の性質と体質の不調和」の考え方と、西洋医学の「慢性炎症(メタ炎症)」理論を組み合わせたものと考えられます。
先に言ってしまいますが、四毒とは一般にイメージされるような毒(極定量で健康や生命を害する物質)ではありません。あくまで「四毒」は俗称であり、慢性的な過剰摂取でリスクが増す食品群という認識で良いと思います。

四毒の科学的根拠と体への影響
ではここからは四毒について1つ1つ取り上げていきます。
小麦(グルテン)
小麦に含まれるグルテンの影響については、個人差が非常に大きいのが特徴です。
- 科学的に確認されている影響
一方で、健常人の場合、適量の小麦摂取が必ずしも有害とは限りません。重要なのは個人の体質と摂取量のバランスです。

グルテンと言えば、プロテニス選手のノバク・ジョコビッチ選手がグルテン不耐症であり、グルテンを避ける食事(グルテンフリー)を実践したことでパフォーマンスが向上し、書籍も出版され話題になりました。ジョコビッチ選手の実家はピザ屋を営んでおり、幼少期から毎日のようにピザを食べていたそうですから、その影響は大きかったのではないでしょうか。
乳製品(乳糖・カゼイン)
日本人では乳製品に含まれる乳糖を分解する酵素(ラクターゼ)が不足、もしくは活性が低い乳糖不耐症の方が成人の約75%である報告があります。
- よく見られる症状
私自身の体験でも、現在は牛乳を400ml/日を超えて摂取すると明らかに便が緩くなることを実感しています。これは典型的な乳糖不耐症の症状と考えられ、個人の消化能力の限界を示していると思われます。

乳糖は母乳にも含まれるため、日本人を含むアジア系の方でも乳幼児期にはラクターゼの活性が高いのですが、学童期以降は徐々に酵素の活性が下がっていく傾向にあるようです。これを踏まえれば、小学校の給食の牛乳が苦手、お腹がゴロゴロするという子がいるのは不思議な話ではありません。
砂糖(精製糖)
砂糖の過剰摂取については、多くの科学的研究で健康への影響が報告されています。
- 主な影響メカニズム:
- 血糖値の急激な上昇(血糖値スパイク)
- AGEs(終末糖化産物)の生成促進
- 慢性炎症の誘発
私の個人的な体験では、甘いものを3日続けて摂取すると、明確に肌が荒れてニキビができ、剃刀負けをしやすくなります。これは血糖値スパイクによるAGEs生成と炎症反応によるものと考えられます。

この現象については、過去記事の痛み・しびれ・老化の原因となる”白い粉”の正体とは?|糖化の影響と対策でも解説しています。
植物油(高リノール酸油)
精製植物油に含まれるω-6系多価不飽和脂肪酸(リノール酸)の過剰摂取は、炎症性エイコサノイドの生成を促進する可能性があります。要は炎症を起こしやすくなる可能性があるということです。
ただし、私の場合は植物油による明確な体調変化は感じません。これは、日頃から脂っこいものをあまり摂取しない生活習慣によるものかもしれません。

とは言え、植物油にもω-3系(亜麻仁油、エゴマ油など)、ω-6系(サラダ油、コーン油など)、ω-9系(オリーブオイル、菜種油など)と種類があります。また調理法によってもその影響は異なります。よって、これもまた摂取方法と摂取量、そして個人の体質や食事歴によるバランスが重要だと考えます。
私の実体験から見える個人差の重要性
これまでの私の実体験や学んできた知識から、私は四毒(に限らず食事全般)については以下のように考えています。
食材・食品に対する体の反応は、遺伝的要因、腸内細菌叢、酵素活性などにより大きく個人差があります。これはお酒に強い・弱いがあるように、摂取した食材・食品に対する体の反応は個人差があることが前提となります。
2. 基礎疾患の影響がある
消化・吸収・代謝能力の個人差に加え、アレルギー、糖尿病、自己免疫疾患などの有無により、同じ食品でも体への影響は大きく変わります。すでに疾患がある方は、信頼できる医師のアドバイスを受けるなどした方が良いでしょう。
3. 用量依存性が重要である
私の甘いものや牛乳の体験のように、「毒」は用量によって決まるという原則が当てはまると思います。どんなに「体に良い」というものであっても、量が限界を超えたら毒になります。
これらの考え方は、過去記事の4つの食事法と体験した効果:玄米菜食・高タンパク・ファスティング・MEC食でもお伝えしている通り、個人に最適な食事法は異なるという私の基本的な考えです。
これらを踏まえ、四毒を抜く食事に取り組む前には「今の私はどのような状態なのか」「今までどのような食事をしてきたのか」などを振り返られると良いと個人的には思います。
四毒抜きで起きた思わぬ反応
私の知人で興味深い体験をした方がいらっしゃいます。四毒抜き(四毒の除去)に取り組んだ結果、期待していた体調改善ではなく、逆に顔が腫れ上がってしまったと言うのです。

一般に四毒は慢性的に摂取すると炎症体質になると言われているため、それらを取り除いた結果として「顔が腫れ上がった」と言うのは一見、不思議に思います。知人の話のため、詳細なことは分からないのですが、私なりに要因を考えてみました。
四毒抜きで顔が腫れた理由の考察
1. 栄養バランスの急激な変化
四毒を一度に除去することで、全体の食事バランスが急激に変化し、体内の水分や電解質バランスが乱れた可能性があります。
2. 他の要因との複合
食事変更と同時期に起きた他の要因(ストレス、睡眠不足、環境の変化など)が影響した可能性も考えられます。
3.アレルギーや免疫反応
除去により新たに摂取した食品に対するアレルギー反応や、免疫システムの一時的な混乱が生じた可能性もあります。
また、別の視点(東洋医学など)から見れば、ある種のデトックス反応の可能性として生じたのかもしれません。しかし、このような明確な症状が持続したり強く現れたりする場合は、医療機関での診断を受けることが重要です。
四毒との上手な付き合い方
これまでの内容を踏まえ、四毒について考える際に、私がお勧めしたいアプローチは以下の通りです。
1. 段階的なアプローチ
一度にすべてを除去するのではなく、段階的に取り組みましょう。
- まず1つの食品群から始める
- 2〜3週間様子を見る
- 体調の変化を記録する
- 問題がなければ次のステップへ
2. 個人の閾値を見つける
私の牛乳400ml/日の例のように、完全除去ではなく、自分の体が許容できる量を見つけることが現実的かもしれません。
四毒に限らずですが、特定の食材・食品で起きる体の反応は個人差があり、その量もさまざまです。日々の食事と体の反応を注意深く観察することが重要です。
3. 栄養バランスへの配慮
四毒を除去する際は、以下の点に注意が必要です。
4. 専門家との連携
特に以下の場合は、医師や管理栄養士への相談をお勧めします。
これらの考え方は、過去記事のアトピー性皮膚炎が劇的に改善!食事と保湿の正しい方法でもお伝えしているように、個人の状態に応じた柔軟なアプローチが重要だと私は考えます。
食事の社会的側面も忘れずに
食事制限を行う際に忘れてはいけないのが、食事の社会的側面です。
これも過去記事の断食で起こる体の変化を完全解説!経験者が語る症状と医学的根拠でもお伝えしましたが、私自身、断食期間中に参加した懇親会でお茶だけを飲んで顰蹙を買った経験があります。このように極端な食事制限は社会生活に支障をきたす可能性があることも考慮に入れることが重要です。
また、極端な食事制限は家族・友人とのコミュニケーションの時間も明確に減ります。食事は単なる栄養補給の手段ではなく、コミュニケーション手段の1つでもあります。

四毒抜きに限らず、何かに取り組む際は食事制限、体調管理、社会生活などの優先順位を考えつつ、取り組むようにしてみてください。
よくあるご質問
ここからはよくある質問に対する回答をご紹介します。これまでの復習代わりにもお読みください。

- Chung SJ, Kim Y, Kim MH, et al. Lactose intolerance in Koreans: Estimated by hydrogen breath test and symptoms. World J Gastroenterol. 2008;14(2):284-289.
https://doi.org/10.3748/wjg.14.284 - Berin MC. Mucosal immunology of food allergy. Curr Opin Allergy Clin Immunol. 2013;13(3):287-294.
https://doi.org/10.1097/ACI.0b013e32835f5086 - Peppa M, Uribarri J, Vlassara H. Glucose, advanced glycation end products, and diabetes complications: what is new and what works. Clin Diabetes. 2003;21(4):186-187.
https://doi.org/10.2337/diaclin.21.4.186 - Cordain L, Eaton SB, Sebastian A, et al. Origins and evolution of the Western diet: health implications for the 21st century. Am J Clin Nutr. 2005;81(2):341-354.
https://doi.org/10.1093/ajcn.81.2.341 - Rahat-Rozenbloom S, Fernandes J, Gloor GB, Wolever TM. Evidence for greater production of colonic short-chain fatty acids in overweight than lean humans. Int J Obes. 2014;38(12):1525-1531.
https://doi.org/10.1038/ijo.2014.48
関連記事
今回の記事では四毒をテーマに、私の体験談や過去記事なども交えながら四毒との付き合い方についてまとめてきました。以下は記事内で取り上げた過去記事を挙げておきますので参考になさってください。
まとめ:四毒は個人差があり、付き合い方が重要
四毒について、これまでの内容をまとめると科学的根拠はある程度存在するが、個人差が非常に大きいというのが現実的な考え方になると思います。
私なりに考えた上で重要なことは
- 個人差を理解すること
- 段階的なアプローチを取ること
- 完全除去よりも適量を見つけること
- 栄養バランスを崩さないこと
- 社会生活との両立を図ること
私がこれまでの記事でお伝えしてきたように、健康的な食生活は単なる栄養摂取ではなく、体と心の健康を維持するための重要な基盤です。四毒という概念を参考にしながらも、自分の体と向き合い、無理のない範囲で食生活を見直していくことが大切だと考えています。
最後に、体調に関する不安がある場合は、必ず医療機関での相談を受けることをお勧めします。また、整体による体のケアも、食事と合わせて総合的な健康管理の一環として有効な場合があります。
神奈川県伊勢原市の整体院すいっちでは、様々なお悩みの方に選ばれ、施術させていただいています。食事と体調の関係についてもご相談いただけますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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四毒(しどく)って最近聞いたんだけど、本当に体に良くないの?